お悩み解決
2022-04-12
「2025年の崖」を乗り越えるために、DXビジネス戦略策定と基幹システムのクラウド化が、企業において急務となっています。特にオンプレミス環境でVMware vSphere®を使用しており、「クラウドに移行したい」とお考えなら、ぜひ移行先として検討していただきたいのが「IaaS Powered by VMware」です。ツールによる容易な移行、1VMから利用できるというスモールスタート、フルマネージドサービスなど多くの特徴があります。またディザスタリカバリ(DR)対策にも有効です。
IaaS Powered by VMware(IPV)は、NTTコミュニケーションズが提供する、VMware vSphereによる仮想化基盤をベースとするクラウドサービスです。「Powered by VMware」の名称からもおわかりいただけるように、VMwareの各技術を採用しており、既存のvSphere環境と高い親和性があります。その上で、特に言及するべき特徴は以下のとおりです。
共用型でのリソース提供のサービスであるため、1VMからスモールスタートで利用できます。同じvSphereベースの他社のクラウドサービスでも、中には専用サーバーが必要で、かつ3台からでなければ契約できないという性質のものもあります。
IPVではVMware Cloud Director®というユーザー向けのテナントポータルを用意しており、利用開始からすぐに環境構築に着手できます。他社のvSphereベースのクラウドサービスの中には、ユーザーインターフェースにVMware vCenter®の機能を利用させるものもありますが、その場合は自由度が高い反面、より複雑な設定が必要になることがあります。
設定不要のvSphere HAを標準で提供していますので、ご契約いただければ、すぐに可用性の高い仮想マシンの構築に着手できます。他の事業者では、vSphere HAを提供していても、契約者自身で設定が必要な場合もあります。
NTTコミュニケーションズのSDPFネットワークサービス、SDPF閉域網ネットワークサービス(Arcstar Universal One :UNO)と容易な接続が可能で、ワンストップでご利用いただけます。
マイグレーションに用いる仮想マシン移行用のネットワークのセキュリティ強化が可能です。必要に応じてSDPF閉域網ネットワークサービスと併用することで、閉域ネットワークで移行を実施できます。
NTTコミュニケーションズでは、データセンターやクラウド間をセキュアに接続するサービス「Flexible InterConnect(FIC)」を提供しています。これを利用すれば、SDPFのさまざまなサービスやパートナークラウドへの接続も合わせて利用できます。例えば、Microsoft Azure、Amazon Web Services(AWS)、Wasabi Technologies社の「Wasabiオブジェクトストレージ」などに接続可能です。
このほか、料金についても特徴があり、ネットワークも含めて月額料金制で上限が定められています。そのため、予算取りもしやすいでしょう。また、フルマネージドで提供しますので、運用管理負荷からも解放されます。
IPVはNTTコミュニケーションズのネットワーク商材などと組み合わせて利用できますので、スモールスタートして、その後社内システムなどに移行したい場合には、そのまま拡張することも可能です。
IPVの特徴のまとめ
ここで、IPVにFICを用いてインターネット/閉域網に接続する構成例と概算見積をご紹介します。IPVで5VMを作成しFICにて接続したケースです。
IPVの構成イメージ
外部との接続部分で、グローバルアドレスの使用に月額料金1,000円~がかかりますが、インターネット接続はベストエフォート10Mbpsの場合は無料となっています。より広帯域のメニューやギャランティメニューでも、月額料金(分
vCPU、メモリ、ストレージをどれだけ使用するか、そして必要に応じてOSを選択することで、仮想マシンの金額が算出されます。3vCPU/10GB/300GB/Windows Server 2019 Standard Editionで構成した場合、37,400円です。この例では5VMですので、合計187,000円になります。
ネットワーク、サーバーの料金に、エッジゲートウェイの料金15,000円とFIC接続料金50,000円を足して、253,000円が月額利用料金になります。
すでに仮想化基盤としてvSphereを使用している方も多いことでしょう。「リソースを拡張したい」「クラウドに移行したい」といった場合の選択肢としてもIPVは魅力的です。IPVのVMware Cloud Director Availability™(VCDA)を使えば、オンプレミスからクラウドやクラウド間の移行、リソースの拡張がとても簡単に行えます。
仮想マシンをクラウドに移行する場合、基本的なのは仮想マシンをOVFファイルに変換してインポートする方法です。シンプルな一方で、数が多い場合やデータが大きい場合、仮想マシンを止める時間が長くなりますし、非常に負荷が大きいのが欠点です。
もう1つ、バックアップツールを使う方法もよく利用されます。バックアップツールを使っていない場合には、現行の仮想環境にエージェントを入れなければなりません。
しかし、VCDAを利用すれば、オンプレミスの環境になるべく手を入れずに、データをレプリケーションして移行することが可能です。レプリケーションは、仮想マシンがオンプレミスで動いているままの状態でデータを差分同期して、ある一定のタイミングでパワーオフし、クラウドでパワーオンすることができます。そのため移行にかかる時間を大幅に短縮でき、インパクトを最小化できるのです。
IPVへの移行方法
NTTコミュニケーションズではEnterprise Cloud 2.0(ECL 2.0)というサービスも提供していますが、IPVとECL 2.0のどちらを利用すべきか判断に迷われた場合、次のフローを参考にしてください。今お使いのクラウドやオンプレミスの基盤がvSphere基盤であり、その環境を移行したいのであれば、VCDAを使った簡易な移行が可能です。マネージド型サービスで、共用型でも問題なければ、IPVサービスの選択をご検討ください。
ECL 2.0かIPVか判断するフローチャート
VCDAを移行ツールとしてご紹介しましたが、このツール自体は、もともとディザスタリカバリ(DR)のためのソリューションとして開発され、移行にも用途が広がってきているものです。中身はVMware vSphere® Replication™と同じ技術を用いています。そのため、移行だけではなくて、IPVとオンプレミスの間でのDRにもお使いいただけます。環境条件によりますが、最短5分のRPOで戻すことができます。
このほか、 VCDAのメリットには次のようなものがあります。
IPVは、今後さらに手軽にご利用いただけるよう契約から利用開始までのリードタイムを短縮します。5月末にはポータルから申し込みを受け付け、即時にご利用いただけるようになる予定です。また、拠点については東京のみで展開していますが、関西拠点を12月から展開する予定です。
IPVなら、スモールスタートのPoCからお使いいただきつつ、徐々に全面的なクラウド化を実現することができます。さまざまな要件に合う新しいサービスですので、特に現在vSphere環境をお使いでしたら、ぜひ具体的にご検討ください。
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