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2021-06-08

Azure VMware Solutionでクラウド移行するメリットとは?

By 日本マイクロソフト株式会社

vmware cloud verified

災害対策・バックアップ対策IT運用コストと運用負荷軽減これからクラウドへ取り組むテレワークの推進セキュリティ強化デスクトップの仮想化仮想デスクトップハイブリッド クラウドクラウド移行

オンプレミスの仮想環境内でWindows ServerをゲストOSとする仮想マシンを立てて、多くのアプリケーションを稼働させている企業は多いでしょう。このインフラのクラウド移行を進める際に有力な選択肢となるのが、マイクロソフトが提供するファーストパーティーのクラウドサービスである「Azure VMware® Solution」です。既存の仮想環境がVMware vSphere®によって構築されていれば、容易にクラウド移行でき、その後はMicrosoft Azureのネイティブサービスとの統合を進められるメリットがあります。

ファーストパーティーのクラウドを選択すべき

ハイブリッドクラウドやマルチクラウドの必要性が叫ばれる中、既存のITインフラのクラウド化に乗り出す企業が増えています。システムをオンプレミスのVMware vSphereベースの仮想環境で運用している場合、クラウドに移行する際にどのクラウドを選択するのが最も苦労が少なくスムーズに事を運べるでしょうか。その有効な手段の1つが、「ファーストパーティーのクラウドを選択する」というアプローチです。

例えば、各仮想マシンのゲストOSとしてWindows ServerやWindows 10を利用しているのであれば、OSと同じマイクロソフトが運用しているMicrosoft Azureに移行することを最優先の選択肢として検討します。実際、非常に多くの企業システムがWindows系のOSで運用していることを考慮すれば、この考え方は理にかなっているといえます。

このニーズに応えるべくマイクロソフトが提供しているのが「Azure VMware Solution」です。VMware vSphereベースの仮想環境をMicrosoft Azure内のファーストパーティーサービスとして展開するもので、既存のオンプレミス環境からほとんど変更を加えることなく拡張や移行ができることがメリットです。さらに移行後はMicrosoft Azureのさまざまなネイティブサービスとの統合によりVMware vSphere上のワークロードの最適化を図ることができます。

「Azure VMware Solution」の概要

段階的なクラウド利用の足がかりとして

Azure VMware Solutionを採用することで、インフラのハイブリッド化によるデータセンター拡張や既存データセンターの縮小・廃止、あるいは事業継続計画(BCP)と災害対策(DR)といった課題を捉えつつ、スピーディーかつシンプルなクラウド移行を実施し、さらに将来的にアプリケーションのモダナイゼーションを進めていくというシナリオを描くことができます。

具体的にはAzure VMware Solutionは、オンプレミスの仮想環境と同一のハイパーバイザー(VMware vSphere)、同一のIPアドレス、同一のゲストOS、同一のMACアドレスで各システムを運用することができ、なおかつサービスを停止する必要のないライブマイグレーションを用いて仮想マシン単位でクラウド移行を進めることができます。

また、Azure VMware Solutionに移行したシステムは、Microsoft クラウド内の低遅延接続によりMicrosoft AzureのIaaSをはじめ、Microsoft 365や各種データベース、AI(人工知能)、IoTなどの機能を提供するPaaSと連携させることができます。

既存のライセンスを有効活用してコスト削減

標準的なゲストOSとしてWindowsを利用しているユーザーが、ファーストパーティーサービスとしてAzure VMware Solutionを選択するメリットはいくつかあります。ここではコストの観点から以下の4点を紹介します。

拡張セキュリティ更新プログラム (ESU) の無償提供

オンプレミスの仮想環境でWindows Server 2008 R2を利用している企業はまだ数多く残っていますが、同OSはすでに2020年1月14日にサポートライフサイクルを終了しており、最新のWindows Serverにバージョンアップする準備が整うまでのつなぎとして保護状態を維持するために必要となるのが拡張セキュリティ更新プログラムです。オンプレミスでは有償のサブスクリプションとして購入していたこのプログラムを、Microsoft Azure上では無償で利用することができるのです。

Azureハイブリッド特典

こちらも他のクラウドサービスでは得られない大きなメリットとなっています。オンプレミスで利用中のソフトウェアアシュアランス付Windows Serverのライセンスを、そのままMicrosoft Azure上で利用できるというものです。

特にWindows ServerのDatacenter Editionを利用している場合、そのライセンスを持ち込むことで、Microsoft Azure上でもWindows ServerをゲストOSとする仮想マシンを無制限に立てることができます。

クラウド移行の際には、オンプレミスの仮想環境とまったく同じ構成をとることができるAzure VMware Solutionといえども、すべての本番システムをいきなり切り替えることはできず、事前のテストやある程度の期間を設けたオンプレミスとクラウドの並行運用はどうしても必要となります。また、BCP/DRサイトやデータバックアップ、開発環境などを主な用途としたハイブリッドクラウド環境としてAzure VMware Solutionを利用したいというニーズもあります。

こうしたオンプレミスとクラウドの間で仮想マシンを“二重持ち”しなければならないケースでAzureハイブリッド特典を生かすことにより、所有しているWindows Serverのライセンスを有効活用してコスト削減を図ることができます。

Microsoft 365のクライアントライセンス持ち込みも可

オンプレミスで利用しているMicrosoft 365のクライアントライセンスもMicrosoft Azureに持ち込むことが可能です。コロナ禍を受けて多くの企業が従業員のリモートワークを拡大する中、これをサポートするVDI(仮想デスクトップ)の基盤として、Azure VMware SolutionではVMware Horizon®およびWindows 10を稼働させることができます。このリモートワーク環境のユーザーが最も多く利用するOfficeソフトのライセンスを新たに手配することなく、既存のライセンスを活用できるのです。

予約インスタンスも利用可能

さらにAzure VMware Solutionでは、「予約インスタンス」というサブスクリプションのオプションメニューも用意されています。Azure VMware Solutionは時間単位の従量制で利用料金が課金されますが、1 年または 3 年の予約インスタンスを利用することで大幅な割引が適用されるのです。仮にその予約期間中にシステムをAzure VMware SolutionからMicrosoft Azure 標準のIaaS VMに移した場合も予約インスタンスを交換することが可能で、段階的なクラウドネイティブ化を柔軟に推進することができます。

Azure VMware solutionのコストメリット

Azure ファミリーとしての Azure VMware Solutionのコストメリット

マイクロソフトが単一窓口としてサポートや契約に対応

Azure VMware Solutionを利用すれば、Microsoft Azure内でVMware vSphereベースのプライベートクラウド環境を構築できます。ほかにもMicrosoft Azureならではの数多くのメリットがあります。

Microsoft Azureはマイクロソフトがグローバルで提供するメガパブリッククラウドであり、全世界60以上のリージョンで利用することができます。要するにグローバルにビジネスを展開する企業であれば、アメリカやヨーロッパ、アジアなど利用者の最寄りの場所でAzure VMware Solutionを運用することが可能です。

また、Microsoft Azureのデータセンター間は高速なバックボーンネットワークで結ばれているため、個別に国際WANなどの回線を調達しなくても、どこから入っても世界各地のAzure VMware Solutionにアクセスすることができます。

もちろんセキュリティ対策にも怠りはありません。マイクロソフトは年間約10億ドルのサイバーセキュリティ投資を行い、高度化・巧妙化していくサイバー攻撃の脅威に対して日々強化を図っています。

そしてもう1つ特筆すべきであるのが、Azure VMware Solutionのサポート体制です。オンプレミスで運用している仮想環境では、障害が発生した際にユーザー側で原因を切り分けて当該のベンダーに連絡する必要がありました。

これに対してAzure VMware Solutionでは、マイクロソフトがサポートや契約における単一窓口として機能します。Microsoft Azure やVMwareの仮想環境特有の事象を含む、あらゆるレイヤーのインシデントに対応します。例えば設計時に期待した動作と異なるなど原因を特定しきれないケースでも、ユーザーはマイクロソフトにのみ連絡すればよく、あとはマイクロソフトとVMwareの両社のエンジニアが共同で問題解決を図ります。

このようにAzure VMware Solutionは、単にスムーズなクラウド移行を実現するだけでなく、その後の運用により大きなメリットを提供することを特長としています。

Microsoft × VMware オンデマンドウェビナー

Microsoft ではAzure VMware SolutionなどのVMwareソリューションのオンデマンドウェビナーを配信しています。ぜひ下記サイトよりご視聴ください。

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Azure VMware Solutionによる クラウド移行と導入時のポイントを解説!

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